虚心坦懐48

RIVER新規の48Gオタクが綴るオタ活に関する記録

映画『アイドル』を観た

 

 小畑優奈さんと菅原茉椰さんの影響で何年かぶりにSKEに戻ってきたので観ておこうと思い、舞台挨拶のある回を申し込んで当選。お二方がいる舞台挨拶に行けたら一番良かったのだけど関東ではそれは叶わなかった。しかし僕の参加した竹内彩姫・倉島杏実・斉藤真木子の回は推しこそいなかったが充実していた。この日は幕張メッセで握手会も行われており、そこで感想戦を繰り広げた方も少なくないだろう。

 

 上映前に読んでいたパンフレットに「私にとってアイドルとは...」という項目があって、なかでも印象深かったのが大芝りんかさんの回答だった。

 

大芝りんか

アイドルはwinwinだと思います!人に笑顔や全力な姿で元気を与えられたり、逆に自分も応援をしてもらって元気をもらえたり、お互いが幸せになれると思います!目標は誰よりも元気を与えられるアイドルです!

 

  単純に“winwin”という表現に新鮮さを感じただけなのかもしれないが、この文言からはよくある「ファンへの感謝の気持ち」に加えて「ファンを信頼する気持ち」が僕には強く伝わってきた。これに関連して、1ヶ月ほど前に見たJpopRocksの野澤玲奈インタビューを引用する。

 

JPR:

What is the most important trait to have to be an AKB member?

AKB48のメンバーになるのに一番重要な特性は何ですか?

 

Rena:

Actually, you don’t really need anything because the fans really help you. And that’s the strongest point, but I think an important trait to have is to keep believing in who’s supporting you. Like, keeping the connection; remembering that if they’re not there, you won’t be here. Is it a trait? It’s a way of thinking I guess. I think that’s probably the only thing you need, because you can be anything here. You can do anything.

実はなにもいらないんですよ、ファンの皆さんが助けてくれるから。一番大切なのは、サポートしてくれるファンを信じること。ファンがいなければ私達は存在しないことを忘れない。それが特性になるのかな。

Rena Nozawa — JpopRocks

 

 アイドル側からこう言われてしまうと少々変な感じはするが、これってオタク側にも同じことがいえる気がする。オタクになるのに一番重要な特性は「推しを信じる」こと。あとは推しが助けてくれる。まあ、これがなかなかできないからオタクは軽率に悩んでしまうのだけれど、これができて初めて“winwin”なのかなと、思ったりした。

 

 映画本編ならびに舞台挨拶で感じたのはあらゆる意味での「近さ」だった。あの場の物理的な距離はもちろんのこと、アイドルとオタク、作る側と観る側、発信者と受信者、すこし曖昧にいうと「あちら」と「こちら」の距離の近さだ。

 

 「好きなことで生きていく」という文句さえ貼られているYouTuberという職種はあるにせよ、基本的にはこの境目がなくなるようなことはないだろうと思っている。しかしながらSNSの普及などによって「こちら」が「あちら」に発信しやすくなっているのも確かである。また、本作品の監督である竹中優介氏はパンフレットに「気づけばファンの皆さんと同様に一生懸命な“アイドル”たちを応援していました」と綴っていて、これは彼も「こちら」といえることの証左なのである。

 

 つまりは、あらゆる「あちら」と「こちら」がさまざまなきっかけで生まれ、ときにはそれが倒錯しうるということであり、またそれがおもしろさだったりするのだと思うし、都度引かれる境界線が数多のコミュニティを生んでいるのだと思う。48グループはこのようなドキュメンタリー映画や握手会などの接触イベントでの距離の「近さ」が売りではあるが、境界の線引きはされていると思っている。

 

 本作品は「アイドルとは何か」を追求しているが答えは出ていない。もしかしたらないのかもしれないし、「こちら」側の僕たちにはわからないことかもしれない。それは本作品の主人公SKE48が10周年を迎え、これがゴールではないとハッパをかける意味も込もっているのか作品自体もどこか中途半端に終わった感はあった。

 

 でも、それで良いのだと思う。結局のところアイドルがファンを信じ、オタクが推しを信じてさえいれば互いが互いを助けるのだから。そこだけは分断されていないはずだ。互いの信頼で結ばれた糸の「距離」の中点あたりがまさしく“winwin”なのだと思う。

 

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(ありがとうございました)