つづき、埋めてみます。

 昨夏から割と難波にも行き出したものの、NMB48劇場のチーム公演を観るのが初めてだったので楽しみだった。なぜか1枚余っていた東京ー名古屋の新幹線乗車券を使って名古屋まで来て、菅原茉椰さんがツイートしてたラーメンを食らってから近鉄に乗り込み大富豪に2時間半明け暮れた。頻繁にトンネルに差し掛かって何度も途切れたりした。

 

 と、ここで下書きが終わっていた。いまは2020年5月11日。最後に劇場公演を観たのは2月25日のNMB48 Team N「N Pride」公演(この日以降、国内すべての48劇場において、観客を入れての公演は自粛となった)であり、最後の握手会は年を遡ってクリスマスイブの日である。上の数行は2月10日に行なわれたNMB48 Team M「誰かのために」公演 堀ノ内百香生誕祭に参加したレポ記事の冒頭も冒頭だ。何せまだ大阪に着いていないのだから。このときは帰るときに夜行バスを選んだせいもあってか以降1週間ダウンし、のちにインフルが発覚したりとバタバタしていたし、感染症の影響で握手会の延期が決まり始めていた頃で気持ち的にもやられていた。

 さて、このブログを開き、この下書きを見つけたことに関しては偶然以外に説明のしようがない。だからといって数ヶ月前の自分の文章の下に文字を連ねている現在、レポを書ききる気力も記憶もない。ではなぜ書いているか。単純である。ネタがあるからだ。弊ブログをお読みになるような諸氏には自明すぎるトピックではあるが、堀ノ内さんが卒業発表なさったのである。生誕祭のときにはその気配は(少なくとも僕には)微塵にも感じなかったが、23rdシングルの選抜発表にて彼女の名前がなかったことがまず僕を不安にさせた。6期生から初めてシングル選抜に抜擢された彼女が、今回新たに4名の6期生が選抜に加わったなかでそこにいないのはどう考えてもおかしい。数字的な側面でみても、握手が3部制の彼女が落選するのはおかしな話なのだ。それに加えて彼女、悔しいとか悲しいとかいう種の感情を露わにしなかったのである。同期の選抜入りを祝福したいと言っていて、これまで推してきた身としてそれが嘘ではないことはわかったがそれがまず最初に出てくるような子ではないと思ったのだ。ここでほぼ確信を得て、ある種の覚悟のようなものは持ち合わせていた。それに先立って(というのも変だが)彼女と同じチームMから明石奈津子さん、溝渕麻莉亜さんの卒業発表がSHOWROOMにてなされた。溝渕さんは結構好きなので後から情報を追うと、卒業公演はやるとのことで、これにはオタクは救われただろう、あくまでも一時的に、だが。そもそもある日の朝、溝渕さんが「今日SHOWROOMするから絶対観にきてね」という旨ツイートしていて、この時点でそうか·····という感じだったしそれに追い討ちをかけるように佐藤亜海さんが意味ありげなリプライを送っていた。こういう兆しは案外すぐにわかる。だから堀ノ内さんがSHOWROOMをすると言った日の夜は一切の情報をシャットアウトしていた。考え過ぎであってくれと願っていた。だが現実は思ったとおりとなった。配信自体は観るほうがつらいと思ったので観るつもりは今後もない。情報を追う限りでは生誕祭の時点ですでに卒業は決めていたそうで、これを聞いてどうにも推しメンが卒業するつらさ(しかも初めて)よりも懐疑心、あるいは猜疑心が勝ってしまっているのが悲しくある。生誕祭の時点で決めていたならなぜそこで発表しなかったのか、だとか、あの日のスピーチはどういう気持ちで繰り出された言葉なのか、とか、そういう思いを抱かざるを得ない。近頃では「おうち握手会」なるものを公式が投稿していて、彼女のものも存在するがよくもまあ「また会えたときは〜」などと言えたもんだなと正直思う。卒業するなとは言わないし、将来の夢のために卒業するならそれで良し。ただ、あなたのその背中にはたくさんのファンの夢が乗っていたこと、忘れていませんか?と、卒業コメントを読んでいて思ってしまった。なんというかこちらとしてはあまりにも「軽い」のだ。まあその「軽さ」が逆説的に僕をNMBオタクたらしめ続けていると思うとある意味では良かったのかもしれないが。

 ただこの「軽さ」の要因がすべて彼女自身にあるわけではきっとなくて、劇場での発表だったらこちらの受け取り方もまた違っただろうし、従来どおりの頻度で会いに行けていれば違った兆候の感じ方もできたかもしれない。「最後のお別れができないもどかしさやつらさ」という点では昨今の情勢に近いものがある。でも結局はそこで、推しが卒業発表した悲しみはどう変換したら良いかといえば卒業公演にて精いっぱい送り出そうというエネルギーである。その変換先が閉ざされてしまってはどうしようもない。彼女の場合、卒業公演をやるのかどうかすらわからないが、目処が立ったらそのときの気持ち次第では応募してみようかなと思う。それまで当面は山崎亜美瑠さんと安部若菜さんでオタクの道を進もうと思う。