2月の狂気[#6 🈡]

 前回はNMB48の公演を観て、伊丹空港に向かったところで終わっていた。まあ結びの書き方からして羽田に戻るはずもなく、まだ遠征旅は続いていく。ANAの「スマートU25」というサービスを使って飛行機のチケットを押さえた。これは当日に空きがあれば25歳以下だとお安くなるというものである。0時になった瞬間バスタ新宿にて飛行機を予約した。

 目的地は新潟空港である。翌日(2月25日)にNGT48「おもいでいっぱい」公演に入るのだ。12時開演ということで、当日に大阪から移動するのではなく、前日に新潟入りすることにした。この劇場に入るのはこれが2回目である。ちなみに飛行機が取れなかった場合でも行かないという選択肢はなかった。なぜならこの劇場、チケットの払い戻しがされないからだ。4,800円が無駄になってしまう。飛行機を拒否されたとなればおそらく夜行バスで東京まで出て、東京から新幹線に乗っていただろう。ところで国内の48劇場を回っているこのときだからこそ、4,800円はややお高めだと感じてしまう。この劇場と同じく柱があるAKB48劇場は3,400円である。

 公演前に、テレビで観たことがあって気になっていた「万代そば」にてカレーライスをいただく。バスセンター脇にある店で、長蛇の列ではあったが立ち食いというシステム上回転は早かった。見た目は黄色いためか甘そうな感じがするが、スパイスがしっかり効いていてクセになる。ただ公演の受付締切が迫っていてやや急いでいたので大盛りはやめておけばよかったと悔いた。そうでなくても量が多かったので普通盛りで充分な気がした。

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 劇場に入り、受付にて身分証提示を求められる。そしてタブレットで顔認証をしてもらって受付完了だ。するとマイページにて座席が表示される。顔認証をしてくれたスタッフさんが若い女性で、「OK!」なんてラフな感じだった。そのあとに「赤とピンク振ってね」と言われ、「あ、メンバーなの!?」と思わず聞いてしまった。決してアイドル顔でないなんて思っていない。だって受付にメンバーがいるなんて思わないじゃないか。すると「そうだよ、前座で出るから観てね」とのことで、研究生だろうか。このサービスはかなり良いと思った。この遠征旅でサイリウムは佐野でしか使っておらず、ここでも使うつもりはなかったが、前座で赤とピンクを振るためだけにサイリウムを持って劇場に入った。

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 座席は中央ブロック2列目の上手1番だった。とにかく柱より前に座れたので良かった。まわりのマスク装着率が100%だったので、アナウンスはされなかったが、この劇場はまだマスクは必須なのだろうか。

 前座で赤とピンクを振った。2列目なのですぐ気付いてくれた。奇しくもその子がセンターであった。それが終わるとサイリウムはカゴにしまったが、まわりは全員サイリウムを持っていた。どうやらここは栄以上にサイリウム文化が強いようだ。秋葉原では手ぶらでも何も感じなかったが、新潟ではちょっと浮いてる感はあった。ましてやサイリウムあるんだもの。まわりからすれば前座のために入っているNGTオタクとでも思われただろうか。だとしたら前座終わって即サイリウムしまったのは印象悪すぎて草。

 例によってメンバーもセトリも知らないが、1人見覚えのあるメンバーがいた。自己紹介MCにてそれが大塚七海さんだとわかると、「おお、初めてNGT劇場に入ったときに気になった子だ!」となった。どうりで見覚えがあるわけだ。あのときは研究生公演だったが、今は通常公演のセンターとは、謎のエモさがあった。(元)同業で恐縮だが、彼女のビジュアルには岡田奈々田島芽瑠がみえる。

 今回良いと思ったのは清司麗菜さん。1期生なので名前は知っていたがお顔と一致しておらず、今回知れて良かった。ユニットでの綺麗な歌声に魅了されていたところに終盤の曲で目が合って微笑んでいただき見事に撃沈した。終演後にX(旧Twitter)をフォローした。

 セトリも知っている曲が多めで助かった。僕の好きな「みどりと森の運動公園」はなかったが、1曲目の「友達でいましょう」はAKB大握手会で流れていたのを良い曲だと思いShazamしたというエピソードがあるので聴けて嬉しかったし、昔はこうやって他店の曲もある程度は知れていたよなと懐かしんだ。ところで開演前に流れていた曲がセトリに含まれていて、今回の僕なんかは「あ、これさっき流れてたやつ!」となって助かったが、ネタバレとはまた違うがなんというか味気なくはないだろうか。SKE48だと出演チームの過去の公演曲が流れるのでそう思った。

 お見送りにて、声を出しても良いがマスクを鼻まで着用するようアナウンスがあった。このタイミングのアナウンスだったので公演中のマスク着用は任意なのかもしれないが、先述のとおり公演中も全員がマスクをしていたように思うのでおそらくこの劇場はまだマスク必須なのだろう。有り難いことに前座の研究生5名も名札付きでお見送りに出てきてくれ、受付してくれた彼女に「見えてたよ、ありがとう」をいただけた。原愛実さん、覚えました。

 終演後はホテルにいったん戻り、夕方になってまた万代に出てきて、「弁慶」にて寿司をいただく。新潟の寿司は美味い。回転寿司でこのレベルとは。新潟の地酒と新潟ならではの新鮮な魚をお手頃に食べるならここはおすすめである。

 お酒も入って良い気持ちで眠った。次はどこに行くのだろうか。

 

 というのも、翌日(2月26日)の予定は不確定要素を含んでいたのだ。理想のプランは名古屋でチームE公演を観ることだったが、正規当選はならず、トレードもここまで拾われていない。当日トレードが刺されば新潟から名古屋へ急いで向かい、叶わなければ、大人しくおうちに帰るというプランであった。

 結果は無念の帰宅となった。さすがにセンター様の生誕祭だもの、僕みたいなもんが気軽に当たるものでもないことはわかっていたが、やはり惜しい。せっかくなので在来線で東京まで帰ることにした。

 

 以上が、狂ったように現場を求めた2月の記録である。それぞれの場所に気になるメンバーはできたが、今の推しと同じくらいのエネルギーを注げるかといわれれば微妙である。それこそ何回か書いているように、AKB大握手会など各グループが一堂に会するイベントがあればまた違ったものだが、分社化された今ではそうもいかない。ただ、このような狂った旅も、年に一度くらいならやりたくもある、そう感じた。今度は行けなかった西の2グループも絡めて遠征を組みたい。

 

おわり