大阪がさらに「近く」なった日

 前回の野球記事を、旅全体として書いたものが本記事である。気持ちの順序としては、①京セラ行きたい、しかしそれだけってのもちょっと...②NMB公演が当たれば京セラに行こう、③それならお笑いも観よう、という具合だ。これは土日だからできた芸当だと思う。平日であれば、お笑いと野球、お笑いとNMBはハシゴできたが、野球とNMBの時間が重なっているのだ。土日であれば、野球は昼間に行われ、NMBは昼夜2公演のことが多い。そして夜公演に見事当選したので、野球とお笑いと移動の手配をした。

 選んだお笑いライブはよしもと漫才劇場「GWだよ!よしもと漫才ライブ」。最近気になっているハイツ友の会の漫才を一度生で観てみたかったのだ。他の予定も考えると行けるのは10時公演のみ。すると9時半にはなんば入りする必要があるが、夜行バスなんて選択肢はそもそもないので新幹線か飛行機かという話になってくる。GWの遠出を見越して学割を取得していれば話は違ったが、学割なしに新幹線に乗るのは少々痛手に思えたので行きはANA羽田-伊丹を選択(LCC成田-関空は良い時間の便がなかった)。帰りは1泊してLCCという手もあったが、日帰りが好きなので仕方なく新幹線で帰ってきた。

 羽田7:00の便だったので、6時には羽田空港にいた。最寄りだと始発でも間に合わないので1つ先のターミナル駅までバイクで行き、そこの始発で向かった。起床時間は3時半だった。

 9時にはなんばに着いており、まだ動き始めていないなんばの街を初めて見た。もう大阪でも何のためらいもなくマックに入れる僕は、朝マックを貪りながら開場時間を待っていた。朝マックで思い出したが、囲碁将棋と金属バットの大宮差しライブで友保さんが「マクド朝マック」と言っていて、“朝”が付くと“マック”なのか、と思った。

 ギリギリで買ったので席もO列とあり、どれくらい後ろなのだろうかと思っていたらなんと最後列であった。関西の劇場は芸人の出番順まで発表されるのだが、寄席を「出囃子イントロクイズ」だと思っている僕としてはこのシステムはあまり好まない。よって香盤表は見ずに着席。漫才は5分で演者が変わるので3時半起きの身体でもなんとか見ていられたが、新喜劇でついに堕ちてしまった(ごめんなさい)。その後に換気タイムがあり、後半パートではお目当てのハイツ友の会のほかにも、ミキ、ジャルジャル霜降り明星などの有名所もそろっており、楽しめた。が、やはりハイツ友の会を生で拝めたのがいちばんうれしい。6/17(金)の単独ライブ、誰か一緒に行きませんか?

 寄席が終わると心斎橋の「シネマート心斎橋」に移動。毎月発行される「DOKUSOマガジン」という映画冊子をもらうはずが、無かった。大阪だと梅田でも配布しているが、京セラに行く手前、あきらめて早いうちに新宿武蔵野館へ行こうと決めた。まあ、ショウショウがルミネ出番のある日にでも。

 そして心斎橋駅から鶴見緑地線ドーム前千代崎駅へ。駅のつくりだったり、隣にイオンがあるあたりも、ナゴヤドーム前矢田駅にそっくりだという感想を持った。野球については前回の記事に譲ることとする。

 京セラドームからNMB劇場への移動は、乗り換えのない阪神電車に乗るのが賢いように思えたが、行きの地下鉄で駅員が、帰りは混雑するから先に切符を買っておくよう言っていて、モバイルSuicaだが紐付けているクレカの上限がきていた僕は言われたとおり地下鉄の切符を買っていたので、心斎橋で御堂筋線に乗り換えてなんばへと向かった(戻ったともいう)。

 地下鉄内や劇場の待機列で野球の情報を追っていた。9回裏ツーアウト満塁サヨナラのチャンスは現地で見たかったと悔やみつつ、僕がいた7回までにも逆転のチャンスは何回かあり、それを決めきれなかったことへの嘆きもあった。今後どうなるかはまだわからないが、この日の僕は間違いなくオリックスファンであった。

 NMB劇場のこの日の演目は貞野チームN「夢中雷舞」公演。N公演のセトリはかなり好きだと過去の自分がツイートしていたが、そのセトリを覚えておらず、どうやらかなり自分好みのセトリだという情報のみで臨んだ。出演メンバーも俺の綾乃が出ないとわかった以降は関心がなく、サイリウムも持って行かなかった。もしサイリウムがあったらしんしんの推しサイを振ってた気もするけど、そこまでする必要があるかといえばないので。

 それに「推しのいない公演」もそれはそれで楽しい。フラットな視座をもつことで見えてくるものはある。今回だとレスをくれたしんしんと言いたいところだけど、やっぱり羽諒ちゃんですよ。「休戦協定」や「夢中人」のときの彼女は特に最高だった。笑顔によって“まわりの人を”笑顔にできるのは魅力であると同時に才能だと思った。コロナ前のN公演で「シャワーの後だから」をやっていた彼女にコレジャナイ感があったので、今回それをプラス方向に拭えたのが良かった。

 僕がこの公演を好きなセトリだと宣う所以として、この演目は「SKEフェスティバル」公演に似ているのだと思う。それは重複している曲が2曲あるという単純な理由だけではないはずだが、その答えはまだ出せていない。今後の議題としたい。

 撮って出しを買い、新大阪駅へと向かった。当然窓側の指定席はほとんど埋まっており、C席を買わざるを得なかったが、幸運にもN700S系だったためスマホの充電はできた。東京着が22:57、バイクを停めてある駅に着いたのが23:44、家に着いたのは0時半よりは前だったのでほぼ日帰りといえるだろう。

 名古屋に行くのは今のところSKE48のためだけだ。しかし大阪はNMB48のほかにお笑いや野球という目的が増えそうな気配がある。もしかしたら僕にとって大阪は名古屋以上に「第2のホームタウン」になるかもしれない。