変わったようで、変わっていない

 最近はお笑いの寄席を観に行くことが多く、アイドルはどうしたのかと聞かれることも少なくない。僕としては「劇場に足を運んで演者のパフォーマンスを観る」ことをしているまでなので、何も変わっていないのだが。それにアイドルオタクを完全にやめた(やめられた?)わけでもない。今回は久しぶりに遠征したので記事を残しておこうと思ったところである。

 

2022.02.04(金)

本公演 2回目

@なんばグランド花月

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 お目当てはこの次の公演だったのだが時間があったのでこちらも観ることに。新喜劇がコロナでなくなった影響で漫才師がNGK祇園花月に急遽招集されているようで、今回だとザ・パンチ2丁拳銃がそれに当たる。吉本の強みが発揮されていると思った。

 公演はルミネや幕張では見かけない面々ばかりでとても楽しかった。まず前説から始まることの新鮮さや驚きがあり、そこでいったん相乗効果というコンビ名を覚え、終演後とりあえずググるというところまではした。本編では特にザ・ぼんちオール阪神・巨人の漫才を生で観られて感激であった。息の合い方が若手の比ではなかった。公演前にワッハ上方の資料館に行ったのだが、そこでの企画展示にて西川きよしの「相方のテンポをつかむのに最低5年はかかる」という言葉が印象に残っており、彼らの漫才を観たときに50年という時の長さを少しだけ感じられた気がした(御年23歳)。あとそれならヨネダ2000って半端ないな、とも。桂文枝の締めの言葉が「また大阪に、いらっしゃーい!」なのも純粋に笑えて良かった。

 

2022.02.04(金)

Dr.ハインリッヒ単独ライブ『原液、形而上学

@なんばグランド花月

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 このために大阪に来た。なぜ千葉県在住の僕がわざわざこの世の中にてある程度危険を冒して来阪したかといえば、「配信がないから」である。なぜ配信がないかというと、出囃子を使いたいからだそうだ。寄席でいつも聞く「サイキック No.9」をはじめ、彼女らの単独は漫才ごとに異なる出囃子が用意されていた。自身の出囃子で登場するというのはテンションが上がるそうだ。

 本番1週間前の大宮バックスライブにて幸さんは「まだ1本もネタができていない」と言っていて、烏滸がましいので心配などはなく、そこからどんなものを魅せてくれるのだろうと俄然楽しみになった。

 実際のところとても「高波動」なひとときだった。まずセットが素晴らしい。着想を得たのが海浜幕張駅と聞いて、千葉県民の我々はピンときた上で笑えたし、昨今囁かれているハインリッヒ幕張芸人説に説得力を与えているようだった。

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(セットがこちら。なんとおふたりより大きい)

 ネタに関しては知っているネタが2つほどあったがそれへの喪失感は別になく、純粋に漫才を淡々とやってくれた良い意味で飾らない60分だった。幕間のVTRや漫才師のコントも良いのだけど、ハインリッヒの単独はこれでなきゃ、となった人が多いのではないか。おふたりの「世界」を存分に堪能させていただいた。

 先述したが最近は幕張にいらっしゃることも多く、これからも寄席に足を運ばせていただく所存であり、次の単独もぜひ行きたい。

 

2022.02.05(土)

吉田朱里プロデュース「Will be idol」公演

@NMB48劇場

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 NMBに関しては2020年の5月だったか6月だったかに最愛の推しメンが卒業なさったので以降はあまり注力して見てはいなく、7期からはよくわかっていない。でもこのフラットな感じで観られたのがむしろ良かったのかなとも思う。研究生公演だから尚更。気分的にはハインリッヒ単独のついでだったけども、行って良かったと思った。

 セトリも絶妙で、それぞれの「アイドル」を表現できる場となっていた。さまざまな表情を魅せてくれた隅野和奏さん、丁寧なダンスで場を作っていた李始燕さん、この日センターを務めた瓶野神音さん、ソロ曲やそのタッパで存在感を発揮していた黒田楓和さん、小柄ながらに大きな動きが目を引く早川夢菜さん、初日が遅かったことで他のメンバーに遅れを取りながらもこの公演で着実に力をつけてきている芳野心咲さん、メンバーとアイコンタクトをたくさん取って楽しそうな姿が印象的な誕生日前日の浅尾桃香さん、と、気付いたら全員の記述ができてしまった。思った以上にハマっていたようである(笑)。

 この公演はこの日の夜が千秋楽だったので僕にとっては最初で最後の参戦となるが、新生チームBⅡにて、それぞれが見つけた「アイドル」をまた魅せてほしいと思うし、観に行きたいと思った。お笑いライブに行くようになったことで、大阪で得られるものはアイドルオタクだけだったコロナ前よりは大きいはずだ。

 

2022.02.08(火)

SKE48 Team E「菅原茉椰生誕祭イベント」

@SKE48劇場

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 21歳の生誕祭は開催されなかったのでそれを除けば19歳、20歳と3回連続で菅原生誕には入っている。推しメンが推しメンとなるのに理由はいらないはずだが、今回彼女のスピーチを聞いていて、なぜ僕が菅原茉椰を推しているのか、敢えて言語化するならば「人間らしい」ところにあると思ったのだ。思えば彼女を知り、そして“何か”を感じたのも世界選抜総選挙でのスピーチだった。M-1優勝したら引退するという某名人の表現を借りるなら【にん】がオタクに、あるいは僕に浸透しているということだろうか。

 今回のスピーチにて「ファンと方向性が違って悲しませることもあった」と言っていて、ちょっと引っかかったので書いておこうと思う。たしかにその「方向性」次第ではファンは増えたり減ったりするとは思うのだけど、主体はあくまでご自身なのだからそこまで気にしないでほしいと思った。オタクにはそれぞれ理想のアイドル像がきっとあって、そのときの推しメンとそれをいちいち重ねて考えてしまう。それが噛み合わなくなったときに推し変というのは起こり得るのだと思う。それを「あちら」側から表現すると「方向性の違い」となるのだろう。逆に、どんな「方向性」でもある程度は許容してついていくのが、あるいは見守るのがファン(オタク)の役割だとも思う。

 僕自身も活動休止付近、あるいは復帰付近は正直見ていてつらいものがあったので彼女からは離れていたのでたいそうなことは言えないが、今の彼女のアイドル人生は、再び観ていきたいと思っている。

 今回コロナの影響で、公演でなくトークイベントでの生誕祭開催となったが、それこそ【にん】は公演より平場のほうがより発揮するものなので、僕としては人間らしいアイドル菅原茉椰をこれでもかというくらい感じられて良かった。また、ソロ歌唱パートにて「遠距離ポスター」を披露したのだが、制服×ベレー帽は最強なのはもちろんのこと、このパート、とても良い企画だと感じた。推しメンだけを観ていられるし、選曲や衣装など、スピーチとはまた違うところで“らしさ”をそれぞれ感じることができる。公演復活してもやってほしいくらい。

 

 

 と、まあ遠征の記録を綴っておく。来週また山梨に行くんですけどもとりあえずここまで。