推しメンと選抜

 SKE48 Team KⅡ「最終ベルが鳴る」公演を最前で観たのは7月7日(水)のことだった。1列目は現在潰されているので正確には2列目だが、実質最前である。コロナの影響もあってか事前に座席がわかるシステムになり、最前を把握しながら名古屋に向かうことができるのである。これは遠征民にとってはありがたいことだ。電車で角席に座れなくても、高速バスに6時間耐久するのも、その日だけは「それが何? こっちは最前だけど?」と大きく構えていられる。一方であまり褒められた行為ではないが、席が芳しくないからとキャンセルすることもできるようになった。

 この日出演の12人だったら推しメンは太田彩夏一択であり、赤・オレンジ・黄の3本のサイリウムを終始振っていた。認知とかいうやつは一応あるので出席確認は早々に済み、最前ならではの致死量のレスを浴びた。これは推しメンに限らない。途中で水野愛理に何度も殺されかけた。あとぼくはさあや(入内嶋涼)が好きかもしれないです(爆)。

 お見送りでも推しメンから反応をいただき、最高の気分で劇場を出た。まだ時間に余裕があったので名古屋駅まで歩くことにした。その道中でこの日は20:30から新曲絡みの配信があることを知り、歩きながらそれを聴くことにした。その配信では新曲の選抜発表が行われた。ここ最近のSKEの選抜発表の方式は「映像」であるので、音だけを追っていた僕はいったん立ち止まって映像を観ることにした。このときに僕は何を願っていたかというと、「そこ(選抜)に菅原茉椰がいること」だったのだ。自分のこの思いに気づいた瞬間、とても悲しくなった。one推しメンを最前で見てきてあれほど遊んでもらった30分後、真っ先に願うのはその推しメンの初選抜入りではなくanother推しメンの選抜復帰なのか、と。単純に比較はできないかもしれないが、one推しメンのパフォーマンスを最前で楽しんだことより、another推しメンの選抜復帰を知ったことのほうがうれしさでは勝っていたような感覚さえあるのだ。

 これらの気持ちはどういうわけあって出てきたものなのだろうか、と、考えてみることにする。僕としては、完全な「平等」ではないにせよ、少なくとも「1推し:◯◯,2推し:△△」といった明らかな順位付けはしてこなかったし、考えるのをどこか避けてきた気もする。生誕祭をベースに考えるなら、年が明ければ菅原茉椰モードになるし、夏本番かというときに太田彩夏モードになるので一時的な趨勢の変化はあるが、トータル的には大きな差は認められないと思っていたのだ。だがどうやらそうではない可能性が浮上してきたので悲しくなったのだろう。当人も薄々気付いてはいたのだろうが、その気持ちに向き合おうとせず騙し騙しやってきたに違いない。ただこの人(ぼく)がやっかいなのは、チーム単位で考えたらKⅡのほうが好きなんじゃないかってところなんすよ·····。

 また、太田彩夏は選抜に入りたいってことをそんなに発信してるわけではないというのは要因にありそうだ。もちろん選抜に入りたいと思わないメンバーはいないと思うが、それを口に出せるほどの自信も実績もないとモバメで言っていた。では菅原茉椰はというと、20歳の生誕祭にて「選抜に戻ります!」と力強く言ってみせた(生誕祭レポ記事はこちら)。ゆえに、こと「選抜」においては僕の感情はより菅原茉椰にあるのは間違いないと思う。あと一応言っておくとだから太田彩夏はダメだなんてひとことも言ってませんからね。行間を読む前に本文を読んでくれ。

 アイドル菅原茉椰はとても人間的。アイドル太田彩夏はもはや友達よ。どっちが良いとかそういう話ではない。ってことにさせてほしい。ただ今回は「選抜」というワードにたまたま敏感だった茉椰さんのほうに思わず気が行ってしまったのだと。

 

 菅原茉椰と太田彩夏を共にシングル選抜で見るというのが栄オタとしての僕の夢。

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