ハマりたい(加藤史帆の声で)

 今回のテーマは【野球】である。自分は『MAJOR』は全巻揃えるくらい好きな作品であるが、生身の人間が行う野球はどうにもおもしろさが見出せていなかった。しかしプロ野球に多くのファンがいる事実と、ワタクシも大人だということから、それをツマラナイなどと断罪したりはしないどころか、おもしろさを見出したいし、自分も「そちら側」に行きたいという気持ちがつねにあった。端的に言えば、僕はプロ野球にハマりたかったのだ(①とする)。

 この手の感情が僕にはよくある。これまで普通の友だちとして接していた人間が急にアイドルオタクの門戸を叩いたときがあった。それがSKE48NMB48だったらうれしかったものだが、彼は日向坂46へと向かわれた。このときに日向坂46にハマりたいという思いが芽生え、その彼とドキュメンタリー映画を観に行った。今はそこまでウォッチしているわけではないが、松田好花さんを推しメンに決めて、ミーグリに参加するなどもした。

 少し乱暴にまとめれば、「(とりわけ仲の良い)他人の興味があるものに一定の興味がある」のかもしれない。ある友人とは定期的にこういった「趣味の交換会」をしており、かなり楽しい。僕を知る人各位、一度あなたの休日にお供させてほしいし、一緒にアイドルを観に行ってほしい。

 さて前置きが長くなったが、僕の好きな漫才師のうちにタモンズというコンビがいる。漫才はもちろんのこと、彼らのトークが好きなので、芸人というより野球ファンのおっさんとしてやっている彼らのYouTube「オリの晩酌」も観るようになった(②とする)。

 ①,②より、オリックスの試合を観てみたいと思うようになってきたのだ。そこでプロ野球にも明るいオタ友にいろいろ尋ね、どうせなら最初はホームでという話になった。すると京セラであればお笑いやNMBと絡めた遠征をしようと計画していた。

 それが実現したのが2022年5月8日(日)なのである。10時マンゲキ、14時京セラ、18時NMBで回した。公演の時間的に野球は早抜けしてしまったが、公演を捨てるかどうか正直かなり悩んだ。それほどに人生初の野球観戦は楽しめた。オリックスファンかと聞かれればまだ微妙なところではあるが、少なくともあの時間はオリックスファンとして観戦できた。頓宮のホームランや楽天の一打勝ち越しの場面での見逃し三振には声が出た。

 野球においてその球団のファンになるタイミングとはどういうときなのだろう? とはずっと思っている。そもそもアイドルオタクとしての僕が「箱」をそこまで意識していないというのもあり(好きなのはあくまで菅原茉椰と太田彩夏であるという認識)、よくわかっていない。丸が好きなのかカープが好きなのかみたいな話だ。

 球団のカラーのようなものをある程度把握できたときにまた考える部分はあるだろうが、いまの僕にはまだそれがないので、どんな試合でもその瞬間は座った側の席のチームのファンとして楽しめる気がする。

 まあせっかくだしオリックス始めたい気持ちもあるけれど、関東民でしょおまえってのもあるし、状態としてまだ純真無垢なのであなたの好きな球団に僕を連れ込みたい方はぜひご布教ください。もしかしたらもしかするかもしれないです。

 

 遠征プランやマンゲキとNMBにも触れた記事も、もう一本別に書こうかなと思っております。